裏庭カーペンター

雑多な思考の末、生み出された子たち

拝啓 二十二の君へ― #山下エミリー生誕祭2020 に寄せて

師走は、あの子の誕生日の足音が聞こえてくる。

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日に日に厳しさを増す冷え込みとは裏腹に、続々と送られてくる陽気なメールで温もる受信ボックス。

"Xデー"の到来を今か今かと待ちわびる様子が手に取るように伝わってくるSNSの更新。

「もうちょっとで誕生日 楽しみだなぁ」

周囲からの祝福を一身に浴び、自らが主役となれる一日がもうすぐやってくる。

その歓びをいっさい隠そうともしない彼女には、年の瀬の喧騒なんてどこ吹く風だ。

毎年、11月のカレンダーをめくった頃から気配を感じる、タップダンスさながらに小躍りしながら近付いてきた足音は、今年も軽やかな音色を奏でるように、忙しない年末を小気味よく駆け抜けていく。

いくつになっても変わらないこの時季の風物詩は、どこまでも無邪気で愛おしい。

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季節はすっかりアンジェラ・秋…を通り越して冬。

2020年12月19日、私の推しメン・山下エミリーちゃんが22歳になりました。

 
外見からクールな印象を抱かれがちな彼女ですが、前述の通り、12月に突入した頃から何かにつけて誕生日アピールを欠かさず交えてくるなど、実は結構ひょうきんで情緒豊か。

人間、齢も二十を過ぎれば、歳を重ねる歓びなど忘れてしまいそうなものだけに、今でも誕生日がずーっと楽しみで仕方がなさそうで、大人になってもそういう感覚を保ち続けられる推しメンは本当に素敵な人だなぁ…と心底感服しっぱなしです。

そんな気分上々なうきうきに乗じてみるかと、直前の10日間を使って五十音から始まる推しメンの魅力を記したかるたを編纂してみたのが、昨年の誕生日期間。

togetter.com

あれから一年が経とうとしていて、不器用ながらにも溢れんばかりのチームTII愛を語った劇場公演での生誕祭、年が明けての選抜コンサートの出演メンバー大抜擢、春に発売のニューシングルでは実に4年半ぶりとなる選抜メンバーへの返り咲き…。

その瞬間、瞬間の記憶は全て、今でも鮮明に脳裏に焼き付いてるものの、その後、世界の形があまりにも変わりすぎてしまったが故に「あっという間に駆け抜けた大躍進の21歳!」というよりは「まだたった一年しか経っていないのか…」と俄かには信じ難い気持ちが上回ってしまう、なんとも奇妙な感覚に囚われています。

選抜に返り咲いた勢いに乗って…という頃に、突如コロナ禍が奪っていった表現の場。

観る者を圧倒するほど「かわいい」も「かっこいい」もバチバチに魅せられる稀有な表現者なのに、アイドルがアイドルとしていられる時間は有限なのに、生身のパフォーマンスを披露する機会がいっさい与えられなかった状況は、本当にしんどかっただろうなと想像するよりほかありません。

それだけに、新劇場のオープンで再びステージを取り戻した彼女の姿は、水を得た魚のようで。

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その舞台は今のところ、彼女が誰よりもこよなく愛し、アイドル人生を賭してキャプテンを務める*1チームTIIで披露するものではないけれど、前田敦子推しとしての情熱が光る『Hate』をはじめ、きっとまたひと味違った山下エミリー個人の魅力がグイグイ出てくる公演に円熟してゆくであろうさまを、しかと見届けていきたいと思います。

結局、劇場公演で21歳の姿を拝むことは、昨年の生誕祭以降、ついぞ叶いませんでした。

遠方住まいだけに、現地で直接、彼女のパフォーマンスに相見える日が来るのは、この時世柄、まだまだ辛抱しなければならないのだろうなとの個人的な無念こそあれど、誕生日当日に早速、マリンメッセ福岡の舞台から幕を開ける新たな一年には、さすがに期待感しかありません。

といったところで、12月19日の12時19分になりました。

末筆ながら、22歳も山下エミリーちゃんが山下エミリーちゃんらしく自由闊達に活動できますように、ますますの大活躍と幸せに満ちた一年になることを祈念して、お祝いの言葉に代えさせていただきます。

敬具

*1:といっても過言ではないはず